タチアオイの少女

2/9
前へ
/9ページ
次へ
 僕はこの通学路が嫌いだ。  薄汚れた、雑草が目立つ様になってきたのこ通学路が。  毎日毎日、同じ事の繰り返し。  そんな毎日なのに、この道を通る事で自らそのことを際立たせている気がする。  毎日が憂鬱で、この道を通るたびに何の為に学校へ行っているのかもわからなくなってくる。  自分の為。  なんてよく親や教員様は云うけれど、実はそれは自分の為なんかじゃなく親の為の様な気がしてたまらない時期もあった。  きっと今現在もその時期なのだろうけれど。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加