…02…

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 『……カイン』 そう一言だけ呟くと、僕は歩き始めた。  『カインっ!    明日、待ってるから!』 何の返事も返さないまま、今度は歩みを止める事はなかった。 ねぇ、僕が来ないとは思わないの…? 初めて会う人間を信用できる…? そんな約束なんて、出来ないよ… 明日、僕は… 貴方の元に逝くのだから。  『カムイ♪   おうちに帰ろっか』  『うん!おなかペコペコ♪』 辺りもゆっくり、オレンジ色に色付き始める…。 僕はカムイの小さな手をひいて… 一度も振り返る事なく、貴方の待つ教会へと歩き始めた…。  『カイン……   お前は、自分の感情をコントロール出来な   くなっちまう程に…   兄貴を愛していたんだな…。   あんな瞳で見つめられたら…    バレバレだっつーの………』  
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