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彼はそのまま玄関で俺を犯した。
乱暴に扱われる身体は、彼を自然と受け入れていて
声も快感も止まらないけど、何故か胸が痛かった
もう慣れたはずなのに。
彼が喋らないのも
名前を呼ばないのも
全部慣れたはずなのに
この胸の痛みを止める術を俺は知らない。
何度逝かされて、
何度意識を飛ばしかけただろうか
朦朧とした意識の中
わかることは彼が俺の中心をブーツで踏みつけていることだけだ
激しい痛みは、快感に変わるわけもなく
それでも俺は彼から逃げない。‥いや、逃げられない。
こんなにも哀しみを表にする彼は久しぶりだ。
俺の身体で、その哀しみを少しでも癒せるのなら、
俺の身体が、彼の為に役立つのなら、
何もいらない。
ただ、黙って身体を差し出すだけだ
誰に強いられたことじゃない
かなの望み、
それは
俺の望みだから。
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