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“七本目”を握ると同時に圧倒的全能感があたしを支配する。
世界から色が消え失せ周りの獲物共が止まっている様だ。
建物に舞う埃の一粒まで鮮明に見える。
「ぶっ潰れろぉ！」
まずは愕然としてる緋炎君から刈る。
脳天から股間まで一刀両断ついでに胴を狙って十文字まだ反応が無いので袈裟切り逆袈裟もう一度逆で股間から頭まで後なんだ？まあいい適当に振り回しそーいや“炎刃”のおっさんに焼肉おごって貰う約束あったな振り回し帰ったら旦那も連れて食べに行こ振り回しあぁ猫撫でるのも忘れちゃ駄目だ振り回し雪姉さんあたし狙うの止めてくれないかなー振り回しあの女目がマジなんだよなー振り回しあたしが欲しけりゃ一億は積んでくれないと振り回し誰か生け贄考えなきゃな振り回しあ～この前上がって来た女居たな振り回し良しアイツにするか振り回す最後に突きで。
「これぞ奥義！九頭竜閃！！」
テープの早回しの様でまったく聞こえて無いだろうが自己満足なので良しとする。
そもそも九回以上切ったがな！
「遅いぞ貴様等！！」
一瞬で良く分からない肉片にジョブチェンジした緋炎君を見てチンピラ共が漸く逃げ始めるのだが。
スロー再生を見ている気分。
マジで遅い。
今のあたしは脳のクロック数がなんちゃらでしかも能力全開。
重力制御で慣性の法則？なにそれ美味しいの？ってふいんき（←何故か変換出来ない）である。
やべぇテンション上がってきた。
“七本目”は握った途端、肉体の全リミッター解除＋脳のクロック数がほにゃらら＋精神超高揚（曰く、アッパー系のドラッグの数十倍ね、“千里眼”談）の効果をもたらし、そもそも材質謎だが強化タングステンを容易く破壊する極悪性能だ。
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