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何故だか、少しその子が気になった。
この思いを何と呼ぶのかまだ分からない俺は、そんな自分の気持ちを気に止めなかった。
見慣れた高校へと着いた俺は、いつものことながら、席へと着いた。
「涼和-!」
真っ先に俺に声をかけたのは、俺の連れの風弥だ。
「おぅ。」
いつもの俺なら、ハイタッチでもするくらいのテンションだ。
でも、今日は何だかそんな気分ではない。
それを察した風弥も様子を伺って来た。
「おい、お前、なんか元気ないじゃん?らしくねぇぞ!」
いつものテンションの風弥がうざくなった俺は、適当に相槌を打って教室へ出た。
風弥、悪い。
風弥は眉をしかめていた。
俺は、授業をサボる時に風弥といつも来る屋上へ向かった。
心地良い風が、自分の気持ちまでも見透かしているようだった。
自分の異変に気付いたのは、風弥のテンションに乗れなかった時だ。
俺はどうしちゃったんだ?
こんな気持ち初めてだ。
動揺してるのがすぐにわかった。
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