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「あっ、やっぱり居た。」
風弥が嬉しそうな顔で言った。
「あ…さっきは悪かったな。」
さっきの態度を謝った。
すると、風弥は何でもないような顔で、「気にすんなよっ!」と言った。
良かった。
俺の連れなだけあるな。
沈黙の重たい空気を破ったのは、風弥だった。
「ところで…さ、あんな、らしくないお前…初めて見たけど…何があったんだよ…?」
俺は自分の思いに気付いた今、親友の風弥には言おうと思った。
「俺は-…。」
が、躊躇してしまった自分が居た。
何故ならこの気持ちが完全なものかも分からないからだ。
「俺は…先輩として1年生に好かれるかな!?なんてねっ」
言わなかった。
「なっ、お前そんなことで悩んでたのか-!?」
「ま、まぁね…」
俺は卑怯者だなぁ…
自分の気持ちに素直になれれば良いのに。
「もう入学式始まるから戻ろうぜ!」
「あぁ…!」
俺らは、式へと向かった。
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