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『新入生入場』
この声が掛かった瞬間、うるさかった会場は一瞬で静けさを取り戻した。
新入生の先頭を歩く、ガッチリとした体育教師は誇らしげにやって来る。
お前が主役じゃねぇだろ、と思わず俺はつぶやいていた。
新入生達の、キラキラとした眩しい笑顔にピカピカの制服、颯爽と歩いて行く姿を見て俺は2年前の自分を思い出していた。
あの頃の俺は、まだまだガキで…って今も十分ガキか。
その時、朝のあの子を見つけた。
俺の鼓動は激しく音を立てて鳴っている。
やっぱりあの気持ちは嘘じゃなかったんだな。
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