非日常な一日

3/17
551人が本棚に入れています
本棚に追加
/252ページ
「…で、この前の所にお迎えに行けばいいんですか?お姫様?」 とりあえず誰に会うこともなく無事駅へたどり着いた。ここから一旦家へ帰り、着替えて出直すことにした。 「いいの?」 「あぁ、いいよ。お姫様が望むならどこへでも」 からかわないでよ、とアヤが照れた顔をする。 一番わかりやすいので、最初に会った場所で待ち合わせすることにしてお互いの家へ帰る。 家へ向かうバスに揺られながら、アヤにメールする。 『どっか行きたいとこあるか?』 返ってきた答えは意外なものだった。 『ネカフェ!駅南に新しく大きいのができたの!あれ行ってみた~い☆』 「ネカフェって……」 俺は思わずつぶやいていた。 オタクな連中がひたすらネットゲームやエロ画像検索をしている姿が目に浮かぶ。 アヤはそんな中に入りたいのか? でもまぁ仕方がない。アヤが行きたいと言うのだから連れてってやるとするか。 俺は小さくため息をつきながら、『了解』とメールを返した。 家に着いて軽くシャワーを浴びて着替える。 黒地にプリントのTシャツ、いい感じに色の落ちたデニム。 これならアヤと並んでてもすごい歳の差には見えないかな… そんなことを気にしてしまう自分に苦笑しつつ、車で姫様の待つ場所へと向かう。
/252ページ

最初のコメントを投稿しよう!