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「それじゃ、どんなに演技が上手くても、別人のように演じられないですよ!そんなので、自分以外の役が演じられるわけないじゃないですか?」
私は彼に呆れていた。
だって、人にはその人独特の雰囲気がある。例え自分と似たところを見つけたところで、決してなれるものではない。特に自分のことを知り尽くしている人は分かっているからこそ、必死に別人に成り切ろうとする。私は浜口さんの演技を見ていて、そんなものは感じとれなかった。
むしろ、自分のことをよく分かってないのを感じた。本当の自分に目を背けるようなものを。
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