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「なんで日高にしたの？」
「大学に行きたかったから。私、公立校に行ってたら、たぶん大学まで行けないよ。テル君と違って遊んじゃいそうだもん」
「そうかぁ？勉強なら見てやったのに」
「……なんで？」
「ん？なんでって？」ちらりと私を見て彼は言う。「ふふ。ま、いいや。今、彼氏いるの？」
「……いる」
そう言ったらいけないような気がしたけど、言わないのもダメな気がして私は答えた。
「どんなやつ？年上？馬場みたいなやつ？」
「同い年。馬場先輩とは違うかな」
「じゃ、俺みたいなやつ？」悪戯っ子みたいに笑う。
「違う、かな……あれ？ちょっと似てるかも……」
「どんなところが？」
「女子に優しいところ」
「誰にでもってわけじゃねぇぞ。一応」
そう言うと、しばらくの間、河合先輩は黙った。
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