邂逅

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「何だオメーら!これが見えないのかよ!」 強盗が銃口を僕からどけて人影に向ける。 一体彼らの正体は!? …嫌だ~、すっごい心当たりあるよ~(泣) 「そんなもん当たったって痛くも痒くも無いさ!全身鍛えてあるからな!」 人影の中の一人が堂々と言い放った。 いや、痒くは無いが痛いとは思う。 というかどんな鍛え方をしても銃には勝てない筈だ。 「わ、訳の分からない事を…!」 ワナワナと身体を震わせる強盗に心の中で激しく同意。 また別の人影が、 「人質を解放しなさい!大人しく従えば、指3本位は無傷で残してあげるわ!」 怖いよ。どこのヤクザだよ。 「何なんだお前ら!」 全く銃に怯まない謎の集団に、強盗は若干混乱気味に叫んだ。 「近からん者は目にものを見ろ!」 「我ら、今だけ正義の戦士!」 「ドクソンフォー!」 「シュシュッと参上だぜ!」 颯爽と決めポーズ。 やっぱりさっきの四人組だった… て言うか今だけ正義って何だよ! それにパクリはマズイだろ!お前らのどの辺に忍者な要素があるんだよ! ツッコミたくて仕方ない衝動を抑え、僕はこれ幸いと強盗の拘束から抜け出した。 強盗は僕の存在などすっかり忘れ、変な四人組に怒りを覚えている様だ。
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