24人が本棚に入れています
本棚に追加
それで、肝心の…
「正義の組織?」
社長はハッハッと手を振って笑った。
「と言っても結局は趣味の一貫に過ぎん。つまりは私が悪と見なした者を、隊員達が完膚なきまでに叩きのめすだけだ」
それは暴力団では…
「正義とは、建前だ。私の自己満足の為に掲げる大義名分に過ぎない。だが…」
社長は急に真剣な眼差しで僕を見据えた。
「私の自己満足に付き合ってくれている隊員達には、私はありとあらゆる手を尽くして絶対安全の保障を約束している」
絶対?言い過ぎだろ。
「彼らの日常生活に必ず支障が出ない様、時には警察や軍隊も私は全て金で動かす」
「……っ」
そんな影響力が、岸社長にあるって言うのか…!?
僕は少し岸社長をただの成金で痛い大人だと見くびっていたようだ。
「私の親愛なる隊員は今現在4人。私が誇る最強のチームだ」
あの4人だな…
確かに最強かもしれない。
「君に、そのチームに入って貰いたい」
「っ、は、はぁあ!?」
声が裏返ってしまった。
何言い出すんだこの人!
「この流れで私が君を呼び出した理由が、それ以外にあると思うのか?」
考えもしなかった。
オチはどうなんだとか思いながら聞いていた。
最初のコメントを投稿しよう!