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続いて俺の注文を聞いた店員は
一旦戻っていき、暫くしてビー
ルの入ったジョッキを持って来
てテーブルに置いていった。
俺と蒲田先輩はジョッキを掴み
「お疲れ様でーすっ」
「お疲れぇー」
と言いながらジョッキをぶつけ
合い、生ビールを半分ほど一気
に飲んだ。
いつもながら、仕事が終わって
飲む生ビールは、最高に旨かっ
た。
一口目のビールを飲んだ後で
「くぅ~…やっぱり、仕事が終
わって飲む生ビールは旨いわ」
と、口癖の様にいつも言う先輩
が今日は何も言わずにそっとジ
ョッキをテーブルに置いた。
俺は気になって
「先輩、今日はどうしたんスか
。えらく大人しいですね」
と誘い水をかけた。
何か心配事でもあるのかと思っ
たからだ。
蒲田先輩には、普段お世話にな
っているし、俺で出来る事があ
れば力になりたかった。
「いや、実はなぁ…」
蒲田先輩は重たそうに口を開い
た。
「俺の親友が亡くなってな」
「えぇ~そうだったんですか」
「うん。一昨日が通夜で昨日が
葬式やったんやけどな」
「そういえば先輩、昨日一昨日
と休んでましたもんね」
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