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フワッ
────パサッ
ん?
頭に違和感を感じ
僕は後ろを振り向く。
─────パシャ
兄貴に写真を撮られた。
「!?」
僕は一瞬なにがなんだかわからなかった。
しかしおへその辺りまである[それ]を見て
汗が再び出てきた。
長い、長い、黒髪。
まるで[女]のように───
「やったぁ!恋、まんまと引っ掛かったな。」
僕に笑顔でピースサインを見せる。
「兄貴……?」
「いいか?この写真と女装趣味ですってお母さんや恋の友達に送ってほしくなかったらおとなしく俺の[彼女]になれ。」
噛まずにスラスラと言う兄貴。
最終手段か…………
なんて大人気ないと思いながら、
僕は両手を上げる。
「はいはい、降参だよ。」
僕はもう一度深いため息をついた。
幸せが逃げるなと思いながら。
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