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任務から帰ってきて、真っ先に雲雀は骸のいる部屋に来て、扉を開けると共に名を呼んだ
「骸……」
「……」
「骸……」
雲雀は骸の頬に手を添えながら名前を呼ぶ
骸は雲雀が頬に手を添えて来れば、ピクッと反応して、雲雀の方を見れば、ギュッと抱き着き、匂いを嗅いだ
骸が抱き着いて来ても、引き離そうとせず、壊れ物を扱うように、優しく抱き締めた
その感覚に骸はとても幸せを感じた
何よりも幸せな一時
この感覚をずっと忘れないでおこうと言うようになかなか離れなかった
暫くして骸は雲雀から抱き締める力を抜いた
満足そうな笑みを浮かべて…
その表情がいとおしく感じ、雲雀は骸の額に口付けた
骸は額にあたった柔らかいものの正体が分かっているのか、とても嬉しそうな表情を浮かべた
雲雀はあることを思い付き、相手の手を取り、掌に文字を書き始めた
『T』
『i』
『a』
『m』
『o』
すると骸は顔を真っ赤に染め上げた
雲雀はそれをクスッと笑った
骸も、負けじと雲雀の掌に同じ文字を書いた
雲雀は嬉しそうな表情を浮かべ、次に書いた言葉に、涙を浮かべた…
『 』
Io sono felice……
僕は、幸せですよ……
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