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「骸……っ」
雲雀はこのとき、本当の悲しみを知った
愛するものがこの手から消えてしまったという悲しみを……
どんなに望んでも帰って来ない……
そんな事分かっているはずなのに雲雀は何度も骸を呼んだ
「骸……帰ってきて、よ…骸っ……」
一日中雲雀は骸を呼んだ
けれど、戻ってくるはずもなく、夜が明けて、次の日になった……
暫く呆然としていたが、このままではいけないと思い、立ち上がれば、骸の亡骸の額にそっと口付けて、骸に囁くように言った
『Io non lo dimentico…Certamente……』
忘れないよ……
きっと……
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