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「最後はハセジュンか…」
ガクが呟く。みんなが息を殺し球体を覗き込む。
「お…」
アゲジ トモヒロが画面を指さす。
ジュンちゃん
40てん
みんなが歓声を上げる。シンもまるで自分のことかのように喜んでしまった。40点は桁違いだ。ハセジュンは少し笑いその後みんなの顔を見回した。
「はぃ、へばこれでもう今日は部屋から出れます」
みんなが顔を見合わせて騒ぐ。シンもその言葉を聞いて緊張の糸が一気に抜けて途端に体がふらふらし始めた。悪夢のような時間だったが今日はなんとか終わった。
今日は…
シンは一瞬凍った。
「ハセジュン…今日はッて…」
シンが訊くより早くエミコが口を開いた。騒いでいたみんなもその言葉に再び静まり返る。
ハセジュンが目を細める。唇をへの字に結んで必死に言葉を探しているように見えた。
シンはハセジュンが次になんと言うかが大体想像がついた。確かに想像通りのことをハセジュンは答えたが、まだシンの想像は足りていなかった。シンが想像していたよりもっと酷な内容がハセジュンの口から返ってきた。
「100点を採るまで…おめぇどは何度も今晩のようなことば繰り返さねえば駄目だ…」
シンは想像以上の最悪の展開に吐き気を覚えた。
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