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再び転送
ハセジュンが大きくガンツソードを振る。
長く伸びたガンツソードが巨大魚星人に当たるが魚星人のウロコは堅く、弾かれたガンツソードの勢いに負けハセジュンは横に大きく吹き飛ぶ。
「ハセジュン!!」
シンが叫ぶ。ハセジュンは近くの大きな倉庫のような建物にぶつかる。ハセジュンの身体が倉庫にめり込む。
魚星人はすかさずハセジュンが突っ込んだ倉庫に向けて巨体をぶつける。ハセジュンがギリギリのところで壁から抜け出して跳ね上がった。巨大魚星人がぶつかった倉庫には大きな穴が開いている。
「無理だろあんなの…」
スグルが呟く。隣のユウはスグルを見ながら言った。顔が曇っている。
「ハセジュン死ぬのかな…」
「ハセジュンあれさっきからあれ使わねえな…」
シンはハセジュンが放り投げたゴツい銃の方を見た。スグルもそれを見る。
「わぃどでやってみるか…?」
「いやいやいや無理だろ…」
ユウが哀願するかのような目でスグルを見る。
一方ハセジュンはガンツソードの刀身をしまいシンと同じことを考えていた。
Zガンならこの巨大な魚星人でも倒せるはずだ…先の商店街では道幅が狭くてZガンを使えなかったが巨大な魚星人がいるここは幸い街の外れで場所がある。人を巻き込まずにZガンを使える…
「ムラハタ!!」
ハセジュンが叫ぶ。スグルがびくんと反応する。
「Zガン取れ!!」
ハセジュンが魚星人の体当たりを飛び跳ねてかわしながら言う。
「Zガン…」
スグルがハセジュンが放り投げたゴツい銃を見る。
「それだ!!よこせ!!」
ハセジュンが頷く。スグルはガクを背中から下ろしユウの足元に寝かせZガンと呼ばれる銃の方に走る。
そのやりとりに気付いたのか、魚星人はスグルの方を向く。スグルは視線を感じたが必死にZガンのある方に走った。
魚星人が吠える。また空気がびりびりと震撼する。スグルの動きが一瞬止まる。
スグルは魚星人の方を見ないようにしていたが自分の周辺に大きな影ができたせいでつい上を見てしまった。
「マ…ジ……」
スグルは魚星人と目が合う。スグルは魚星人から目が離せなくなり、足が一歩も動かなくなってしまう。
「スグル!!」
「ムラハタ!!」
ユウとハセジュンが叫ぶ。ハセジュンが魚星人の後ろの方から走り出す。
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