663人が本棚に入れています
本棚に追加
懐かしい だけど、少し違う 熱い 燃えている 記憶に写るその風景は当たり一面、真っ赤になっている たくさんの人の叫ぶ声がする 父さん、母さん…もしかしたら、兄か、姉か、弟か、妹かの兄弟がいたかもしれない 思いだせない だけど、倒れている自分に覆い被さっているのは誰か分かる 記憶が無くても、直感で誰か分かる 母さん 「――――!――――――!!!」 記憶の中の自分は、何かを叫んでいる 聞こえない、分からない 泣いているのか、視界が少しぼやけて見える 震える体は母親と思われるお腹の当たりをゆっくり見る
最初のコメントを投稿しよう!