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まぁ…御察しの通り大敗。
こっちの軍隊は全て、後ろから追い掛けてくる“バハムート”によって殺られてしまったと……。
んで、今に至る。
うわぁ……なんだか足元の草原が凄く恋しい……。
今直ぐにでも寝転がって……太陽の光を一身に浴びて昼寝を───
「うわぁぁぁぁあぁああ!!現実を見ろぉ!」
無理!
もう無理!!
走りながら後ろを振り向くとバハムートは敵味方構わず蹴散らしている。
魔王様は良く仕付けていないのかね?
んで、肝心の魔王様と言うと……。
「誰か~!! 助けてー!!! じぃ!! フォボス~!!」
バハムートの上でしっかりとしがみついています。
しかも、その魔王様……どう見てもロリロリな女の子にしか見えないという……。
普通だったら、
小さい女の子がなにか合って、バハムートの上に乗っかり、必死にしがみついているんだろう、と思う筈……。
だけど、開戦前に……、
『ハハハー! 愚かな愚民共よ! 妾にひれ伏すが良い!』
ってバハムートの上で高らかに叫んでいたから否定しようがない。
「はぁ…はぁ!! つか!いつまで! 走り! 続ければ! 良いの!?」
俺はそう叫び、方向転換しようとしたところ……。
ガクン!!
「ッ!? マジかよ!」
どうやら足にガタがきたらしい……。
そのまま先ほど待ち焦がれた恋しい草原に倒れこんだ。
嗚呼…、去らば現世!
こんちわ!
来世絶賛期待中!!
そして、何もかも諦めて、目を閉じようとした時、
「ライジング・エア!!」
誰かの叫び声と共に頭上で爆発音が聴こえた。
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