VECTOR CROSS

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「オレのパートナーになってくれ!」 「……!!」 突然の告白。 眼の前のバクだけが見えていた視界が真っさらに霞んでいく。 脳みそを突くような衝撃にイーサは眼を回し、壁に頭を打ちつける。 「おい、大丈夫か!?」 「うぅ~……」 ふらふらと悶えるイーサの肩を慌てて揺するバク。 やっとのことで正気を取り戻したイーサは眼の前のバクに顔を赤面させる。 「……え~と、パートナーってあのパートナーですよね?」 「当たり前だろ。それ以外になにがあんだよ」 恥ずかしさに耐え切れなくなったイーサはそっとバクから眼を反らす。 「その……なんて言うか私、こういうの馴れてなくて……まだお互いのこと、よく知らないし……」 イーサの生む沈黙にバクは静かに息をのむ。 やがてイーサは決心がついたように震える唇を噛みしめる。 反らされていた瞳はいつの間にか自然と 真剣にこちらを見つめるバクの方へと向けられていた。 「で、でも……それでも先輩が私でいいって言ってくれるなら……私はそんな先輩についていきたいです」
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