189人が本棚に入れています
本棚に追加
「……入ってくれ」
イーサがドアを開ける。
部屋の中には窓のブラインドがおろされているため、真昼だというのに薄暗い。
見渡すと奥の会議用の長机の中央には一人の少年が座っている。
中性的で端正な顔のつくりとは裏腹に目つきは鷹のように鋭く、手の平を顔の前で組みながらこちらをじっと見据えている。
イーサは恐る恐る少年の前に立つ。
「お前がイーサ・リィ・ウィッチードで間違いないな?」
「え? は、はい!」
たじろぐイーサに少年は不敵に笑ってみせる。
「オレはバク・エンストライズ。……バクでいい」
最初のコメントを投稿しよう!