0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ、翡翠ったらいつまでビヨルの鏡を覗いているつもり?」
ホゥっと小さな星の光が湖の中に消えていった。
「えぇ、もう少し見ていたかったのだけれど……もう消えてしまったわ」
「また彼を探していたの?」
「ふふ。その通りょ、洋蘭」
「生前のことを覚えているのはあなただけよ。ねぇ、その人のこと教えてちょうだい?」
「えぇ、もちろんよ。彼……湊は私がローズ・ルビー婦人のところで養女として生きていた頃の婚約者だったの。」
最初のコメントを投稿しよう!