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僕様とアカネは罰樹とブレイズを持って帰ってきた。
すると、基地の近くに2機の機魔が佇んでいるのが見えた。
『アカネ、あれって……!!』
『ああ、大丈夫よ。心配しないで。
あの2機は……敵よ!!』
『マジで!?』
フリーザーが何も言わないから、大丈夫なのかと思っていた。
『うんマジで』
心なし投げやりに見えるけれど、フリーザーもモニター越しに肯定した。
『私はもう魔力がないわ。
罰樹とブレイズは私が持っておくから、ちょっと倒してきて』
軽ぅい……。
アカネの様子からして弱そうな相手なので、僕様は1人で向かって行った。
2機の機魔は、それぞれ特徴的なフォルムをしていた。
黄色い機魔と、赤い機魔だ。
黄色い機魔はまるでアニメから出てきたような関節の少なさで、それにどんな意味があるのかわからない雷マークが何ヵ所かに貼り付けてある。
そして、肩から不必要に長いトゲの生えている、頭の悪そうな機体だ。
赤い機魔は対照的に細かい造りをしていた。
かなり人間に似せており、頭にかぶと、肩に鎧、胸当て、腰にも鎧と非常に和風だ。
そして、背中には巨大な太刀と槍と猟銃。
なんだか2機とも個性的すぎて笑える。
だから僕様は、オープン回線で声を張り上げた。
『そこの機魔2機!! 何をしている!!』
『なんにもしてないぜ!!』
『ああ? 敵か?』
『警告する!! ただちにここから離れないと……』
言いながら、僕様は剣を出した。
『怪我するよッ!!』
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