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目を覚ますと、そこは昭和だった。
テレビを見ているフリーザーと、なにやらギターをいじっているGパンにタンクトップの金髪少年、週刊誌を読みながら煎餅をかじっている短パンにタンクトップのやたらとスタイルの良い赤毛少女。
畳の部屋には桐箪笥や卓袱台を始めとした雑多な家具が生活感の赴くままに並べられている。
「みんなー、晩御飯できたわよー」
「……了解」
「わひょーい!!」
「うーす」
「……なにがどうなってるの?」
「「「あ、起きた」」」
僕様の言葉に、4人中3人が同じ反応を示した。
………
……
…。
晩御飯は豚のしょうが焼きと和え物とみそ汁に白米だった。
結構美味しい。
卓袱台を囲みながらの食事なんてものを、異世界に来て始めて体験できると誰が思うだろうか。
聞くところによると、金髪の少年と赤毛の少女は先程の黄色と赤色の機魔のパイロットで、それぞれ「サンダー」と「ファイヤー」という名前らしい。
アカネの部下で、基地でアカネの帰還を待っていただけらしい。
そこに面白がってアカネが僕様をけしかけ、ロクな攻撃もさせて貰えずに僕様が絶命させられ、リザレクションで生き返らせられたということが一連の流れらしい。
酷いよ。
ちなみにサンダーとファイヤーは相当強いらしく、それぞれ7~8千の魔力を持っているらしい。
僕様の26000と較べたら少ないが、経験値のことを考えると、2人の足元にも及ばないだろうとのことだ。
じゃあ別に僕様を召喚しなくてもいいじゃないか。
「というわけで、本日より私達の陣営に加わりました、サイトくんでーす」
「よろしく頼むぜ!!」
「ま、頑張れよ」
「……よろしく……」
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