誕生!! アカネ四天王

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キングダム城内部。 会合の間。 前王が早死にしたキングダムは、今の王位をその娘に置いている。 齢16歳の女王の名前は、雅(みやび)。 独裁国家と言えども、少女1人に国を背負わせるような愚行を、前王はしなかった。 前王は雅姫の能力を認めていたが、しかしそれでも、部下の反感などを考え、雅姫が二十歳になるまで会合によって政治を行うよう、死ぬ間際に遺した。 こうして、会合には、女王雅とその重臣、それに加えて1人のホワイトを参加させていた。 ホワイトの名前はマリア。 殆どキングダムの直属となっている。 「……さて、今回の議題ですが」 女王雅が口を開いた。 「国内で中規模の魔力反応があったので、斥候を送ったところ、森林の中で1個商隊が壊滅させられていました」 ざわ……と、会合の場に動揺が走る。 「持ち物の検分をしたところ、恐らくデスティニーの密輸商だと判明しました」 「馬鹿な……」 「なぜ……」 「落ち着いて下さい。それは議題ではないのです。この事はデスティニーに報告するとして、問題は、その現場への道中にあったのです」 「あら、どういうことかしら?」 退屈そうに話を聞いていたマリアが、初めて興味を示した。 「現場に向かう途中、フリーダムの大規模な賭博を見つけたのです」 会合に緊張が走った。 「フリーダムだと!?」 「雅様!! 即刻討伐部隊を送りましょう!!」 「フリーダムめ!! 生かしておけぬ!!」 「ええ、はい。皆さんの興奮するお気持ちもわかります。 ……ですが!!」 女王雅が急に大きな声を出したので、会合の場は再び静寂になった。 「今は冷静な判断を私は求めています。 各自、部屋に戻って冷静に思考して下さい。1時間後、再び会合を開きます。 一時解散」
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