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その猫たちは、そのまま道場を駆け回る。
よく見ると、二匹は喧嘩をしているようだった。
「……………………は?」
その場にいた人々は、あまりに突然すぎる出来事に唖然とするだけだった。
「えーっと……。まず平助、猫を止めてくれないか?」
近藤が苦笑いをして言った。
「……あ」
藤堂はハッとして、とっさに“念力”で猫の動きを止めた。
と、そこに1人の男が駆けてきた。
「何やってるんだ勘七、おさき!って、わっ!ふたりが空中に浮かんでる!?」
隊士募集に来た者だろうか、すごく大柄な体躯に気の優しそうな顔をした男だった。
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