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翌日。
目覚まし時計が甲高い音を鳴り響かせる。
眠気を押し切りバシンッ!と時計を叩いた。
時間を見ると7時30分。
学校に行くには充分する時間だ。
しばらくぼっーとしていると大分目が覚めてきた。
とりあえずベットから起き上がり下に向かった。
ーーーリビング
リビングにはなぜか誰一人いなかった。
昔ならこの時間だと父さんや母さんが起きていて料理を食べながらテレビを見ていたがテーブルの椅子はきちんと整理してある。
「ん、なんだこれ?」
ふとテーブルの上に目線を送ると一つの白い手紙が置いてあった。
それを手にとり中に入ってあった紙を読んでみた。
内容はこんな感じだ。
我が息子 翔へ
お前がこれを見ているということは父さんと母さんはもういないだろう。
理由はただ一つ。
父さんが調理師を目指していた時にお世話になった人に会うために出かけることにしたんだ。
母さんも一緒に行くことになったからよろしくな。
ま、ハルカ・・・・・・いやお姉ちゃんとしばらくまた一緒に仲良く暮らすんだぞ~。
それじゃあ頑張れ。
父さん&母さんより
「・・・・・・ふっ。」
置き手紙を読み終わりため息をつく。
また消えたよあの放浪親。
次帰って来た時一発殴ろうかな?
親だけど許されるよね神様?
うん。そうだ、そうにちがいないな。
「なんかどうでもよくなってきた。とりあえずハルカでも起こしに行くかな。」
俺は手紙をごみ箱にぶち込み母の部屋で寝ているハルカを起こしに行くことにした。
そう。この置き手紙はまた始まるハルカとの生活のスタートを意味していた。
ーーーだが。それと同時に俺の人生の終わりが近づいていることは知るよしもない。
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