2.月光列車

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 すると。  耳に届く音。それは私にとって聞き慣れた音だった。  ーー列車の音?  えっ、でも何でこんな上空に?  頭の中を埋め尽くすいくつもの疑問は、すぐに解決された。  遠くで一際大きく光ったものが、こちらに向かって来る。  ぼんやりとしていたのが徐々にはっきりとしてきて……。  それは私達の近くまでやってきて、ゆっくりと停止した。  思わず見とれてしまう、それは大きな列車だった。 「うわあ……」  私は一体、この後何回感嘆の声を漏らせばいいのだろうか。  純白の車体は、一切の汚れを受け付けない清らかな光を放っていた。碧や蒼、そして金や銀などの色で施された美しい装飾達が、列車の輝きを更に引き立たせている。  この世のものとは思えないんですけどっ!?
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