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すると。
耳に届く音。それは私にとって聞き慣れた音だった。
ーー列車の音?
えっ、でも何でこんな上空に?
頭の中を埋め尽くすいくつもの疑問は、すぐに解決された。
遠くで一際大きく光ったものが、こちらに向かって来る。
ぼんやりとしていたのが徐々にはっきりとしてきて……。
それは私達の近くまでやってきて、ゆっくりと停止した。
思わず見とれてしまう、それは大きな列車だった。
「うわあ……」
私は一体、この後何回感嘆の声を漏らせばいいのだろうか。
純白の車体は、一切の汚れを受け付けない清らかな光を放っていた。碧や蒼、そして金や銀などの色で施された美しい装飾達が、列車の輝きを更に引き立たせている。
この世のものとは思えないんですけどっ!?
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