0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
その機動力は敵部隊を凌駕した。まるで見えない壁を蹴りながら移動しているように、隙を見せず連続的にベクトルを変えていく。アクロバティックに移動する機動力は並大抵の人間ならGに耐えれず、潰れている。
ダダダダダダッ
近づかれると両手に持ったアサルトガンで敵機は蜂の巣にされ、遠くへ逃げれば高機動ミサイルで仕留められた。しかし、敵の攻撃だけは虚しく空へと向かっていった。着実に敵機を落としていく姿は、まるで死神のように見えた。
しばらくして、敵が歩兵だけになったことを確認したアズサは、アサルトガンで威嚇し歩兵達を一カ所にまとめる。その間にビームライフル砲の砲身が開き、キィィィィィィと高い音を出しながら、緑色の光が砲身から溢れだす。
「Good bye」
アズサはその告げると、歩兵達の頭上に光の柱が落ちた。そして、歩兵達は一人残らず蒸発した。
--作戦終了--
[auto pilot]
モニターに写された作戦終了の文字を見て背もたれに倒れる
敵をせん滅させた快感と充実感を手に入れたアズサはそのまま眠った。皮肉な事に、その顔はまるで天使のように穏やかだった。
最初のコメントを投稿しよう!