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あれ…?
僕は今、何してるんだ。
なんで地面に倒れているんだ?
どうしてここに来たんだ?
……………思いだせない……。
「ねぇ!あなた大丈夫なの!?」
誰だ…?
女の人の声だな…。
「ねぇ!聞こえてる!?」
あぁ駄目だ………。
意識が遠のいて…
い……く…………。
そこで少年の記憶は一旦途切れた。
―――――――――
―――――――
―――――
―――
「はっ!?」
ガバッ――!
こ……ここは…。
「気がついた?」
少年は声のしたほうに振り返る。
そこにはとても大人びた女性がいた。
「あなたが僕を助けてくれたんですか?」
「ええそうよ。どう具合は悪くない?」
「えぇ。おかげさまで。」
彼女は「よし!」と、笑顔でそう言い、立ち上がり自己紹介を始めた。
「私の名前はフローナ。フローナ・アレクサンドロよ。ちなみに年は30後半ね。」
「えっ!?」
少年は思わず驚きの声を出してしまう。
するとフローナが変な…いや、冷たい笑みを浮かべながら少年を見る。
「なぁに?今の『えっ』はぁ?」
あまりの怖さに少年は虎に睨まれたぐらいの恐怖を覚えてしまう。
「いや…もうちょっと若く見えたので…。」
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