第1章 セイン・アルベルト

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あれ…? 僕は今、何してるんだ。 なんで地面に倒れているんだ? どうしてここに来たんだ? ……………思いだせない……。 「ねぇ!あなた大丈夫なの!?」 誰だ…? 女の人の声だな…。 「ねぇ!聞こえてる!?」 あぁ駄目だ………。 意識が遠のいて… い……く…………。 そこで少年の記憶は一旦途切れた。 ――――――――― ――――――― ――――― ――― 「はっ!?」 ガバッ――! こ……ここは…。 「気がついた?」 少年は声のしたほうに振り返る。 そこにはとても大人びた女性がいた。 「あなたが僕を助けてくれたんですか?」 「ええそうよ。どう具合は悪くない?」 「えぇ。おかげさまで。」 彼女は「よし!」と、笑顔でそう言い、立ち上がり自己紹介を始めた。 「私の名前はフローナ。フローナ・アレクサンドロよ。ちなみに年は30後半ね。」 「えっ!?」 少年は思わず驚きの声を出してしまう。 するとフローナが変な…いや、冷たい笑みを浮かべながら少年を見る。 「なぁに?今の『えっ』はぁ?」 あまりの怖さに少年は虎に睨まれたぐらいの恐怖を覚えてしまう。 「いや…もうちょっと若く見えたので…。」
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