13人が本棚に入れています
本棚に追加
不意にした香水みたいな匂い。
「……香水?それとも、フレグランス?」
そんな事を口走るもんだから、話してたバーテンくんが変な顔をしたけど、すぐにその原因が分かったらしい。
他の人からは見えないように誰かを指さしている。
「たぶん、あの人じゃないですかね」
その指さした先には、一人で浴びるように酒を飲んでいるイケメンだった。
「お客さんが嗅いだのって、なんかシトラスっぽい感じじゃないですか?ブル○リのプ○ル・オムみたいな」
「……たぶん、そうだと思う」
「なら、あの人で間違いないですね」
なんて話しながら、無駄に顔の良いそのイケメンを眺める。
と、不意に目があった。
ニヤリと笑われて、そのありえない色気に顔が赤くなる。
「やっぱり赤くなっちゃいますよね、ノーマルのお客さんでも」
「な、なんだよあの色気」
「まぁ、あの人はホストですからね。そういう見せ方っていうんですか?を心得てるんじゃないですかね」
「だ、だからか。なんか納得した」
ホストって分かったら、なんか顔の赤みも若干引いた気がした。
最初のコメントを投稿しよう!