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担任は包装紙をビリビリと破り、中に入っていたストラップを取り出した。
そしてその紐の部分を指でつまみ、自分の顔の前に近付けた。
「ふーーん……。これ、ストラップ?」
…汚れてしまった。
手芸屋で材料を選び、不器用ながらも時間を掛けてなんとか形になったプレゼント。
悩みながら選んだ綺麗な包装紙が足元に無惨に散らばっている。
「…返してください。大事な物なの。」
担任は無言でしばらくストラップを眺めた後、腕を振り上げ勢いのままそれを床に叩きつけた。
なにが起こったのかよく分からなかった。
担任はストラップを拾い上げては「キェーッ!!キェーッ!!」と奇声を上げながら床に叩き付ける行為を繰り返している。
「……本当にやめて…。人へのプレゼントなの………。」
やっと絞り出せたわずかな願いは担任の奇声でかき消された。担任はストラップを拾い上げる度に私の顔を見てニヤリと笑っていた。
…危険を感じた。
担任がさっき別の机の上に置いた私の鞄を持ち、逃げるように教室を出た。
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