アイスピック事件

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「よう」 明らかにさっきまでと違う口調で言う。 「な、なんでお前こっちに来てるんだ!?帰り道は逆のはずだろ!?」 長身の男は無視して言う。 「なあお前、快楽死ってぇ言葉知ってるか?」 「か、快楽死?」 「あぁそうだ。人を殺すのが気持ち良く感じっちまうってぇやつだ」 「やっぱりお前だったのか!?あの事件の犯人は!」 「ふ、今頃気づいたっておせぇよ!死ねぇぇえええ!」 長身の男はアイスピックを振りかざし、走って来る。 太り気味の男は全力で逃げるが、なんせ体格に差がありすぎる。 10m以上あった距離はすぐになくなった。 ザク 背中に激痛が走る。 見ると特大のアイスピックが貫通して腹から出ていた。 「うっ、痛っ!」 バタッと地面に仰向けに倒れた。 するとその男はまたがって胸をメッタザシにする。 グチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャグチャ 「うひゃひゃひゃ!」 刺すたびに返り血を浴びながら、男は興奮状態だった。 「おい!なにしてる?」 巡回していた警察官が声をかけた。 「ちっ!邪魔が入りやがったか」 男は渋々その場から立ち去った。
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