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「ねぇねぇ聞いた?一組は遠足で横浜だって」
「二組はでもうちらと場所違うけど山だって」
「四組は遊園地だってさ。織田の奴ゼッテー外れ引いたべ?」
女子二人の中に男子が入ったこの会話を聞いた織田先生は左胸を指でかいた。
「ねぇ荒波」
隣の男子が声をかけてきた。
まぁ仲が良い方の島谷(シマタニ)という奴。だが島谷も俺が能力者と知らない。
「ん?何?」
俺はそっけなく言った。
だがそんなことに島谷は気づかず普通に話を続けた。
「同じ赤班だね。保健係頑張ってね。よろしく」
島谷は俺の肩を叩いた。
瞬間俺は口を手で覆った。
「あぁ!ゴメンゴメン!忘れててさ。ハハハハハ・・・」
俺は乗り物には弱い方だ。
バス、タクシー、電車、飛行機と乗り物は全般的に酔う。
自転車とバイクは何故か大丈夫だけど。
俺はしおりのバーベキューの開始時間とバスの時計を交互に見て、後二十分だ。と自分を励ました。
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