第三章

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「渋谷くん!うち二組のあきらっ!章ってかいてあきら!亮がガード固いからさぁ、また二人っきりで会ったらよろしくねぇ♪」 そう言って章は小走りで先に行ったもう一人の連れを追っていった。 すばるはそんな章の背中を見ながらぽかんと口を開けたまま硬直していた。 「悪いすばる。怖がらせた?」 「……亮ってさ、」 「?」 「俺のこと好きなの?」 「……え?……あ。」 やべ、凄くがっつりと俺はとんでもない事を言ってないか?さりげなくの欠片もなく。 これは、やばい。ガチホモとか言われてるし終わった。 「……章はああ言ってるけど俺は友達として好きなんやで?乗っかったのはすばるが困ってたから。」 ……苦し紛れすぎるか。 「…ふーん。そうなんや。」 って少し残念そうな表情と低いトーンの声。なんねん、そんな顔すると少しでも俺に惹かれていってんのかなって期待してしまうやろ…… 半ば無理矢理に事を済ませ、俺はすばるを横に教室に足を運んだ。 入ると真っ先に尻尾振ってとんでくるのは連れの裕。その近くで机に頬杖をつきながら俺を見据える村上。 「はよ」 「おはよ、なぁ亮~、お前が頼んでたゲーム届いたでぇ」 「ほんまぁ、近々いく」 「早くし………こいつ誰?」 言い掛けた裕が己より20センチ近く身長の低いすばるを見下ろして首を傾げた。 「あぁ~、渋谷」 「そうなんやぁ、渋谷今日は眼鏡かけてないんやなぁ。……………はい?」 「遅い」 驚いたように開かれた裕の瞳はすばるをじっと見つめる。両頬を捕まれて屈んだ裕に顔を凝視されたすばるはさも面倒臭そうに無表情で裕を捕えていた。 「お前、女やってん?」 、
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