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どこからともなく声が聞こえる…
「……お………だい……ぶ…」
はっきりとは聞こえない。声の主を確認するためにゆっくりと目を開ける。
すると目の前に黒い毛の塊がうっすらと見えた。
見えたとほぼ同時に声が再び掛かる。
「キミ……大丈夫?」
今度ははっきりと聞こえた。
そして声の主もはっきりとわかった。
目の前の黒い毛の塊だ。
よく見るとそれにはまん丸で真っ黒でつぶらな瞳が2つと逆三角形を少し丸くした感じのピンク色のはなが一つ。
その両横にはまたまた黒いひげが3つずつ。
そんな顔をした物体が僕の体の上に乗っかっている。
俗に"ねこ"と呼ばれるその物体は小さな舌で僕の顔を小さくふた舐めする。
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