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―数時間後―
「はい、今日の補習はここまでです!」
「つ、疲れたぁ~…!」
日が沈みはじめた頃、ようやく補習が終わり、その場に大の字になって倒れる海津。
その顔には疲労が見え、今回の実戦補習がどれだけキツかったかを物語っていた。
「お疲れ様です海津君、はいコレ。でも、いつもその位頑張ってくれれば、今日みたいに補習しなくて済むんですよ?」
海津にタオルと冷えたジュースを渡しながら言うセーラ。
「ありがとうございます。…ゴクゴク…~ッ。日頃からこうできれば、俺も苦労しないんですけどね。」
受け取ったタオルを頭にかけ、ジュースを飲みながら応える海津。
「まぁ良いです。海津君が、本当はやれば出来る子だったと分かっただけでも、今日の補習は意味がありました。」
「自分でも、ビックリしてます。」
「今日のことを忘れずに、しっかりと頑張ってくださいね?」
「善処します。」
「はい。でわ、今日はこれで解散で。タオルは今日の記念にあげちゃいますね!」
セーラはそれだけ言うと、「お疲れ様でした。また明日、学校で。」とだけ言って帰ってしまった。
「…タオル貰っても…。」
取り残された海津は一人、帰り支度を済ませて帰路につくのであった。
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