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「見つかったか?」
「いや、こっちには居なかった…そっちは?」
「こっちも、全く姿なしだ…一体どこに行きやがった?!」
黒装束の男達が、噴水広場に集まり話している。
先程よりも人数が増え、今では10人になっていた。
それだけの人数が、この暑い中黒装束で集まっているのだ…周りから注目されまくっている。
だが、男達は気にならないらしく、会話を続ける。
「他の地区の方はどうなってるんだ?」
「B地区は騎士団の奴等が動き出したらしい。まぁ、捜索は既に終わった後で、見つからなかったみたいだが…。」
「C地区からも発見の報告は無いな。それどころか、貴族共の警備に睨まれて動きづらいらしい。」
「D地区も居ないと報告を受けた。こっちはそろそろ騎士団が動きそうだから、撤退するらしい。」
「どこからも発見報告は無し…か…。なら、後はこのA地区の一部と中央区だけか。」
「だが、中央区には許可証が無ければ入れないだろう?アイツがあの城壁を越えられるとも思えないが…。」
「あぁ、だからこそ、この地区の可能性が高い。」
男達はそれだけ話すと、お互いに頷きあって散開した。
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