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「アンタ、私が起こさなかったらどうするつもりだったのよ?」
呆れた顔ながらも、どこか微笑ましそうに言う恋。
「どうするも何も、起こされなかったら寝てたよ!」
それに対して、慌てて身仕度をしながら応える海津。
「寝てたって…全く、私が居ないと本当にダメダメね、海津?」
「そんなこと無いよ。」
「あら、そうかしら?」
「あぁ、それを証明するから、取り敢えず部屋から出てってくれ。」
「何故?」
「着・替・え・る・ん・だ・よッ!!」
「お姉ちゃんが手伝ってあげるわよ?」
「結構です!」
「照れなくても大丈夫よ?お姉ちゃん上手だから!」
そう言いながらニコニコと近づいてくる恋。
「上手とか関係ないし!照れてもねぇよ!」
ソレを180度回転させ、部屋から追い出す。
「いつでも呼んでくれて良いからねぇ~?」
「そんな時はこねぇよッ!」
扉越しに会話を済ませると、海津は急いで着替えを始める。
(…無駄に時間を使っちまったな。)
今日も皇(スメラギ)家は騒がしかった―。
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