無作為

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小池健太≪こいけけんた≫は、幹也の親友であり、クラスのムードメーカーだ。 幹也は、いつもみんなの中心にいる健太を羨ましいと思い、同時に尊敬していた。 (ただ、こいつはその場で調子良いこと言うけどな。) わいわいと、みんなが賑わっていると8時40分になり始業のチャイムが鳴った。 キーンコーンカーンコーン すぐに、担任の熊谷先生が入ってくる。みな、まだ席に着いておらずいつもなら、 「おーい、チャイムは鳴ったぞ。席に着けー」 と、お決まりのセリフを言うのだが、今日は違った。 「…みんな、…体育祭…楽しみだな……」 いつもと違う担任の一言にクラス中が静かになった。
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