第二章 O型渡邊の自爆退社

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亭主は8歳年上の一応公務員である。 亭主とは夫婦関係も悪いらしく倦怠期状態を通り越して空気のような存在らしい。 「毎晩酒を飲み帰って来る時間は深夜だし、ホント、ロクな父親じゃないわ!子供たちも父親が大嫌いなの!たまに帰ってきても私も子供達もシカトよ!私としては離婚してもいいと思っているのよ?!でも亭主がどうしてもイヤみたいだから仕方なしに一緒に暮らしているけれどね?」 子供は小学生4年勝則と小学2年生の優子と二人である。 子供には学習塾と優子にはピアノを習わせて勝則には英語を習わせていた。 渡邊のプライベートは子供の為に情熱を注いで忙しい。 渡邊本人もママさんバレーをしていた。 「うちは別に私が働かなくても、お金には余裕あるけど?公務員だから? 私は家にいるってことが疲れちゃうタイプでしょう?動いている方がスキなのよ。 少しでも動いていたいじゃない?」と高笑いをしていた。 口癖その2は公務員である。 メンバーの1人が20代でマンションを購入した噂を聞くと渡邊は鼻で笑うように 「マンション?広さは? 2LDK?ちょっと狭いわねぇ! 3LDKはないと困るわよ?ウチみたいな公務員になると家を購入できるけれどね? でも社宅だと住み心地良くてイマイチ今は購入する気にならないのよぉ。」 と 高笑いをしながら 築年数30年の砂壁な2LDKの社宅に家族4人で住んでいる。どこまでもプライド高い女性である。 「別に働かなくてもいい・・」 と言う女性はスーパーに必ず数人いるが働かなくていいのなら何もスーパーに好んで働かないだろう。 働かなきゃいけない状態だから週5日も5時間で働いているのではないか? 渡邊は「ユニクロ」や「100均一」など リーズナブルな店舗を素直に好きと認めない。 亭主からプレゼントされたと言うブランドバックを通勤にOLのように使っている。 渡邊が働かなきゃいけない理由は  そんな見栄のために使用した借金にある。 そのようなプライド高き女性が妻なら亭主も毎晩飲みにも行きたくなるだろう。 地球は自分の為に回っている精神の渡邊は日に日に欲を出して壊れて行った。
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