第一章「ヒトラー石川帝国」

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それをクリアできない者はレジに立てない。やっとレジに立てたものの、 石川の目は獲物を随時狙っている。 1番台~5番台レジ周囲をウロウロとパンプスを鳴らし往復してある姿はムチを持っていても違和感ない。 商品をレジに通すスピードも読み上げの声も全てにおいて石川のチェック光線が始まる。商品は左手でお客様のカゴから取りスキャニングして右手で待機カゴに戻すことが義務。その時点で左手は次の商品を捕まえてなければならない。 左手と右手には商品を持っている状態であるそれが出来ていない人間がいれば素早くパンプスを鳴らして石川は背後に寄り添って耳元でお客様関係なしで冷めた口調で一言告げる「飯田さん右手が死んでいる」 「はっ、はい」 これはかなりのプレッシャーである。 そして再び背後から離れて監視状態で往復。
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