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「――今なん と?」
「だから休暇よ。美鈴ちゃんにも羽休めの時は必要でしょ」
そんなこんなで…っていう表現の仕方は曖昧模糊ですけど。
ただ今わたし 美鈴は
――紅魔館の食堂にて
咲夜さんが振る舞ってくれた
紅茶を飲んでいる最中です。
予想外の展開!!
なんというか…
咲夜さんから呼び出しされるなんてホントに冷汗三斗の思いなんですようぅ…
まさか…あの時の居眠りがバレっちゃったのかなぁとか
しまった…貯蔵庫のコッペパンをつまみ食いしたのがバレたのかなぁとか
もしや…魔理沙さんに罪をなすくりつけた筈の壁を破壊したことが全部バレたのかなぁとか
あれ?心当たりしかないです…
そんな感じでおっかなびっくり
だからあんな不気味な笑味を咲夜さんは浮かべてたんだ…
うわぁ…だとしたら怖いです!
――とか色々入る前は杞憂の塊に押し潰されそうな位でした
のにこれですよ?
突然話を切り出してきたと思ったら…なんですか 休 暇 ?
「休暇…ですか…」
「ほら、ずぅっと貴女も門番や庭師の仕事なんかしてたら
疲れちゃうでしょ?」
「え?あ…いや
わたしは割と好きですk(ry」
「美鈴ちゃんは疲れてるのよ」
ずずいっと、例の微笑みを貼付けたままわたしと顔を突き合わせてきた咲夜さん
思わず啜っていた紅茶を噴きそうになるけど強引に飲み込む。
何ですか…
この有無を言わさぬ迫力は…
「わたっ…
わたし疲れてなんかないでs」
「あら大丈夫よ!
美鈴ちゃんが居なくても紅魔館に異変は全くないから!」
「え?休暇ってどれくらいg」
「お金?大丈夫大丈夫!美鈴ちゃんならその何とかの虫のように逞しい生命力で生きていけるから要らないわ!」
「……………………」
あははっ
どうやらわたしの声が聞こえなくなっちゃったみたいです
しかもさりげに話し方以外は
いつもの咲夜さんという事が判明しましたよええ安心ですよ。
…え?泣いてないですよ?
やだなあ!あはあは…はは…
「美鈴ちゃんが喜んでくれてるみたいで私も嬉しいわ!」
「…………あっいやあ
わたし嬉しいですよー」
「ふふふふふふ ふ ふ ふ ふ
よし…後少しね(ボソッ)」
「…はぁ………」
…やっぱり、
咲夜さんから呼び出されると
ろくなことがないですよ…
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