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――さてさて
咲夜さんの(一方的)な話も
いよいよ佳境を迎え、
果たしてわたしが何故こんな
急に休暇を貰えたのかと…
そろそろ核心に触れる話題を
話すのかなと思ってたら――
『~~♪♪』
「あら」「あぅ…(ぐぅう)」
時計台の鐘が鳴ってお昼ご飯の時間になっちゃいました。
…そういえば 朝から何も食べてないんでしたわたしお腹が…
「お昼ね、私が持って来るから美鈴ちゃんは座ってなさい」
「あっ…えと 良いんですか?ありがとうございます!」
そう言うと咲夜さんは
立ち上がって厨房へと向かった
その気遣いが嬉しい!
わたしはお言葉に甘えて食堂で待つことにします
…え?『門番は外で仕事しなきゃいけないんじゃないのか?』
ふっ――ざんねんですね!!
今日は特別に咲夜さんの計らいで門番の仕事をしなくても良いと
“直々”の許しを貰ったから
大丈夫なのです!えっへん!
いやまぁ正直…ですね
咲夜さんが優しすぎる態度
&満面の笑顔にさっきから裏があるようにしか見えなくて怖い
ってのもありますけどね
…あはは…
「「美鈴様こんにちわ~」」
「ん?あ お疲れ様です~」
突然後ろから挨拶された?
…と思ったら、あぁそっか休憩中のメイド妖精さん達ですね。
ぼぅっと眺めていると
館中の妖精メイドさん達がわやわやと食堂の扉から
次々と何やらトレイを両手に持って入ってきて。
各自適当な席に座りもう食事を始めてる様子だ
あれが妖精メイドさんの食事なんでしょうか…?へーっ
そういえば皆さん何を食べて…
ふと気になって
隣のテーブルに座っていた妖精メイドさんに尋ねてみた。
「今日のメニューですか?
本日はクロワッサンとマフィンとベーコンとコーヒーですよ☆」
――――――――――――――
「どうしたの美鈴ちゃん?腐ったナスみたいな顔して」
「あ…はいあの…今メイド妖精さん達とわたしの格付けの境目というのを、目の当たりにしまして…」
「?何言ってるのか全然わからないけど はいこれ、貴女の分☆」
「…コッペパンと…コッペパンと…牛乳…ですか…ふふ…」
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