第3章

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「麗奈さんは、彼氏とかいないんですか?結構もてそうなのに。」 「彼氏がおったら、本庄に紹介してって頼んでないし、前の彼氏にも3ヶ月前に振られたばっかりやしね。健ちゃんは?」 「あー。僕もいないですよ。麗奈さんと同じで少し前に振られました。」 「そっか。クラスの子とかでかわいい子とかおらんの?」と私が聞くと。 「タメはだめですよ。恋愛対象外です。なんか友達以上に思えないんですよね。それに今は部活頑張りたいしね。」といいながら、前籠にのせていた黒い箱をポンポンと叩いた。 私が不思議そうな顔をしていたのを見抜いたのか、彼は 「トランペットです。高校に入ってからはじめたから、まだぜんぜんやけど、でも一番のお気に入りなんです。」 「あーそっか。本庄と同じ部活やから吹奏楽部なんやね。楽しい?」 「練習は厳しいからイヤになるときもあるけど、やっぱ楽しいかな。」
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