第3章

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一人で行くより、 誰かと話しながら学校に行くのとでは、感じる時間が全然ちがった。 いつもは長く感じる距離も、 今日はあっとゆう間だった。 私達は、学校に到着した。 「麗奈さん。また授業中メールします。」 と言って彼は、教室へと向かっていった。 その様子を私は一人で見送っていると、その様子を見ていた梨那が話しかけてきた。 「おーー。見たぞ。奴か。  うん。まぁなかなかなんじゃない?まぁいきなり一緒に登校してくるとは、あいつやるな。」 見られていたことに驚いている私に見向きもせず、まだしゃべっている。 「でも年下かぁ。もう卒業前やしなぁ。付き合ってもすぐ別れなあかんな。あんた、山口に行くかもしれんのやから、離れ離れになるしな。」 「ちょっと、どこから見とったんよ。一緒にきたことも見とったん??さすが、梨那様。参りました。」 と言いながらも、山口に行くかもしれないという事は、間違っていなかった。 私が受ける大学は、山口県にある。 そして、今私がいる、ここは兵庫県。 誰と付き合ったとしても、続けられる距離ではないと分かっていた。
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