第3章

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授業中、私の携帯のバイブが鳴った。 携帯を開いてみると、健ちゃんだった。 「お昼ごはんまで、まだまだや~。お腹すいたー。麗奈さんはお昼なに食べるんですかー?」 また敬語やし、と思いながら、にやにやして携帯を見ていたらしい。 「あー。もしかして昨日本庄さんが紹介してくれた人とメールしよん? どんな人なん?おしえてーや。」 と横から、岡が小さい声で話しかけてきた。 私は、 「同じこの高校の人。それ以外はまだ言えん。」 「相変わらず、お前けちやなー。俺に教えてくれてもぇぇやん。俺だって手伝えるかもしんのに。減るもんじゃないしさ。な?教えてよ~。」 と、しつこく聞いてくるので、仕方ないから1年生だということだけ答えておいた。 そして、メールを返信してないことに気づき、あわてて送信した。 「ァタシは毎日コンビニのパン。お母さん弁当作ってくれんからなぁ」 と返しておいた。 そう。私の母親は2週間に1回程度しか弁当を作ってくれないため、私は毎日コンビニでパンをかうはめになっていた。
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