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ゼノ「なぁ・・・リグ」
不意にゼノが口を開いた。
リグ「ん?どうした、難しい顔してさ」
ゼノは少しうつむいた
ゼノ「俺さ、昔の事何も知らないって・・・知ってるよな?」
リグ「ああ、知ってるってか、この小さい町で知らない奴なんているのか?んでどうしたよ」
ゼノ「俺が今名乗ってるゼノ・ローグって名前さ、英雄ゼロ・ローグから取って付けたんだよな。」
リグ「ああ、そうらしいぜ。付けたの町長だし俺はよく知らないけどさ」
ゼノ「俺って英雄の子孫って言われてるけど本当に英雄の子孫なのかな。俺本当にゼノ・ローグなんて英雄の名前借りたような名前でいいのかな」
ゼノは少し声を荒げた感じになっていた。
しかしリグはボーッとした顔のまま
リグ「知らねーよ。正直その英雄ってのがどんな奴なのか俺も知らねえんだ。でもゼノは俺の友達だし、俺の友達の名前がゼノ・ローグなんだ。英雄の名前なんて関係ねぇよ。」
ゼノ「リグ・・・」
リグ「まぁ、お前が悩むってくらいなら何か不安になってきたんだろ。町長に聞いてみろよ。英雄の事をさ」
ゼノ「そうだな・・・分かった。悪いな、いきなり変な話になって」
リグ「気にすんなよ」
リグは「はははは」と大きく笑った。
その日の夜、ゼノは町長に英雄ゼロの事を訪ねる事にした。
ゼノ「爺ちゃん、ちょっといい?」
町長「ん?どうしたゼノ、そんな真剣な顔をして。」
町長はパイプを吹かしながらゼノの方を向いた。
ゼノ「俺・・・英雄について知りたいんだ。」
町長「ほう・・・ゼロについてか・・・しかしどうしたのじゃ突然」
ゼノ「俺、自分が何者なのか知りたいんだ。本当にゼロに子孫がいたのか、俺が本当にゼロの子孫なのか、そして・・・」
ゼノは少し間を置いて言った
ゼノ「何故英雄と呼ばれるようになったのか知りたいんだ」
町長はゼノの訴えを黙ってゆっくりとうなずきながら聞き、答えた
町長「ゼノや、悩んでいるんじゃな・・・今自分が本当に自分なのか不安になっているんじゃな」
ゼノ「うん・・・」
ゼノは頷いた
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