episode1

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「遥様おはようございます」 「ああ…おはようクロ」 「どうぞ」 すまんな 「綾斗様も」 「ああ…わかった」 パタン 「高校の下見ですか」 「そうだ…入学までもうすぐだしな…見ていたら迷わないだろ」 まあ…先生が案内するなら大丈夫でしょうが 「しかし元男子校とは…遥様に変な虫がつかないとよいのですが」 「虫?」 何だ?虫がいるのか? 「男の中にも色々います…騙したり…襲ったり…まあ遥様はお強いから…大丈夫とは思いますが」 当然だ…男なんかに負けはしない 「クロ…遥は婚約者を決めるために行くんだ…遥も卒業すれば18だしな…美人になるはずだ」 婚約者? 「初耳です…」 「俺が勝手に決めた」 「え⁉」 「父さんは思い付いたらすぐ行動するからな」 はあ…しかし高校生で婚約者を決めるとは… 「私が好きになる男などいない…恋愛はよく分からない」 「いずれ分かる」 そういうものか? 「ここか…」 「声がするな…」 「部活だろう…父さんは先生の所に行くんだろ?私は先に行くぞ」 スタスタ 「綾斗様…俺はどうしたら?」 「これを…」 紙? 「これは…分かりました…少しドライブへ行ってきます」 「ああ」 パタン 「…奴らが動き出した…何かよからぬ事を企んでいるようだ…偵察して来いか」 極道の仕事…出発 「…」 さて…遥もういない… 「…あれは多分迷子になるな」 職員室はこっちだったな…本当に生徒がいるな…部活か…遥もやりたいのか?まあそんな時間はないだろうが
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